【人物】ジャック・ロスマン

人物紹介

ジャック・ロスマン(Jack Rothman

1927年 ニューヨーク州生まれ。第二次世界大戦終了後、退役軍人となったロスマンは奨学金を受け、ニューヨーク市立大学シティカレッジに進学。当初のロスマンの専攻は心理学であったが、大学院進学時にはソーシャルワークを専攻し、オハイオ州立大学でソーシャルワークの修士課程に進学をした。しかし、リベラルな関心の中でCOを捉えていたロスマンにとって、既存の社会福祉事業の維持継続に重点を置く同大学院のCO教育は期待外れなものとなった。その後、ニューヨーク市に戻り、同時にコロンビア大学の博士課程に入学したロスマンは、市のコミュニティセンターや青少年局での仕事に従事しながら、9年かけて博士号を取得した。その後、ピッツバーグ大学を経て、ミシガン大学での教職に就いたロスマンは、1968年に雑誌『Social Work Practice』にて米国のみならず、わが国においても広く引用されることとなる「Three Models of Community Organization Practice」を発表した。

ロスマンはそのキャリアを通じて、革新と変化、また社会正義のために働くことを推進している。脆弱な状況にある人々への関わりや、貧困の低減、クライエントと同志の見解の統合、特に人種や民族的にマイノリティの状況にある集団の見解を計画、プログラム開発、組織化、アドボカシー、研究のプロセスに組み込むことに注意を払っている。これらの価値観は、ロスマンが出版した何十冊もの本、雑誌記事にも反映されており、米国やその他の国において、数え切れないほどの会議での発表や講演の基礎となっている。

現在は、カリフォルニア大学ロサンゼルス校にて研究を継続している。

Council on Social Work Education HP および 室田(2011)より引用・作成

文責:小山 宰